「芸術の都」 イタリア・フィレンツェとは
イタリア中部のフィレンツェは、15〜16世紀に「ルネサンス」が花開いた西洋文明の原点であり、今なお「芸術の都」として世界的に認識されている。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチェリらが活躍し、芸術・科学・哲学など多分野に変革をもたらした。
この都市の特筆すべき点は、街全体が文化財として機能していること。建築や宗教美術が日常風景に溶け込み、歩くだけで歴史と美に触れられる稀有な空間である。実際、フィレンツェ歴史地区はユネスコ世界遺産に登録されている。さらに、王権や宗教に依存せず、市民階級のパトロネージュ(支援)によって芸術が育まれた点も特徴である。特にメディチ家は、文化と経済が結びつくモデルを生み出した。

「ルネサンス」 とは
ルネサンスとは「再生」を意味し、古代の人間中心思想を復興し、理性と感性を重んじた文化運動である。フィレンツェはその思想が現実化した都市であり、現代西洋文化の出発点となった。
また、フィレンツェの芸術の精神を後世に伝えたのがジョルジョ・ヴァザーリである。彼の著作『画家・彫刻家・建築家列伝(1550年)』は、芸術家たちの業績を批評的に体系化し、フィレンツェ芸術を「語られる文化」として世界へ広げた、初の文化的メディアでもあった。


SOCIETÀ DI SAN GIOVANNI BATTISTA
サン・ジョバンニ・ヴァッティスタ会(正会員:阪田 徹 Ph.D.)
フィレンツェの精神と名門を継ぐ現代の貴族院 ―サン・ジョバンニ・ヴァッティスタ会とは
「サン・ジョバンニ(聖ヨハネ/洗礼者ヨハネ)」は、キリストに洗礼をしたキリスト教の聖人である。
サン・ジョヴァンニ洗礼堂は、イタリア・フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂付属の洗礼堂である。大聖堂の正面玄関に向き合って立っている八角形の建築物で、ロマネスク様式の最も重要な集中形式の教会建築のひとつである。この洗礼堂の起原は、4世紀から5世紀にさかのぼる。現在の建物は、ロマネスク建築で、11世紀に起工されたものである。長い間、軍神マルスを祭ったローマ神殿であり、それが洗礼者聖ヨハネのために奉納しなおされたものであると信じられている。
サン・ジョバンニ・ヴァッティスタ会は、1796年設立、フィレンツェの守護聖人であるサン・ジョヴァンニ・バッティスタの宗教的祝祭運営などを通じ、地域文化の継承等に貢献してきた。
本会は、協会が掲げる「古くからの伝統の継承」「社会的・文化的な公益遂行」という使命に則り、多岐に亘る文化芸術的な活動を展開している。
「サンジョバンニ・バッティスタ会(聖ジョバンニ会)」は、フィレンツェの中で、最も権威と歴史ある神聖な会であり、代々続くフィレンツェの名家や芸術家の家系などで構成されたフィレンツェ上流階級の組織てある。本会は、「現代フィレンツェの貴族院」とも言える組織である。

